2019年11月10日

社会人の原点


壬生君、これ、記念に持って帰りな。

IMG_7952-2.jpg


宿の周辺でリニア工事が本格化する時を目前に控えながら、体験型民宿を相変わらず続けております。
でも、もう厳しいよな。どこかで切り替えないとなっ、て思って暮らしております。
そういうマイナス感情の時って、自分の場合は、プラスの影響を与えてくれた凄く印象に残る方(恩人)が、頭の中に登場するんですよね。

そういう人って、少ないんですがね、必ずいつも頭に浮かぶのが、秦(はた)主任です。
社会人になって初めて働いた会社の、私の指導員でした。

クロダ精機(株)
http://www.kurodaseiki.co.jp/

精密部品の製造会社です。
堅実なすごく良い会社ですよ。
大学を卒業して就職した初めての会社でした。
2年半この会社で働きました。
その会社の直属の上司(指導員)でした。

なぜそこへ就職したかというと、本当にふざけた動機で申し訳ない気持ちで一杯なのですが、家から一番近い会社だったからです。

本来、私が興味があるのは農業や林業、漁業、動物に関わる仕事など、生き物を相手にする仕事です。
それなのに、家から一番近いというだけで、無機質(金属)を相手にする仕事に就いてしまいました。
全然、興味が無い。
でも、それでいい。
当時の自分はそう思っていました。

仕事として割り切って考えてしまったのです。
仕事をなめていました。
給料をくれれば、それに見合った働きはする。

っていう、考えを・・・

・・・

・・・

見事に否定されました。

・・・

先ほど名前を出してしまいましたが、イニシャルで表記します。
H主任です。今さら遅い(笑)

言葉で何かを言われた訳ではありません。
姿勢で教えていただきました。

どう説明したら良いのか分からないのですが、絶対に、この人にはこの分野では敵わない、って思い知らされました。
絶対に敵わないです。

何故かというと、この人は、好きで、これをやっている。

これに尽きます。

私は興味が無い分野なので、仕事として、割り切ってやっていました。
敵う訳がないんです。

仕事の中で、図面(展開図)が管理部から下りてきます。
注文の通りに作りなさい。
私の場合、展開図をひとコマずつ、ゆっくりと頭の中で折り曲げて立体にするのですが、
H主任の場合、図面(展開図)を見た瞬間に、すぐに立体に出来るんです。

全然、自分には出来なくて、経験でカバーできる範囲を考慮しても、この先輩には絶対に敵わないって思いました。
それを悟った時に、自分もやりたいことをやって生きていきたいなって思いました。

自分が輝けるフィールドを見付けた人って、本当にカッコイイと思った。

コツ・・ コツ・・ コツ・・

仕事中に、この靴音が近付いてくると、私だけではなく、
職場全体が ピリッ!! とします。
やべっ! H主任が来た!! みたいな。

普通は、会社から支給される安全靴を履くのですが、こんな音はしません。
H主任の靴の音だけ違いました。
「その靴は、会社支給の靴じゃないですよね?」
「お〜、違うよ」

ハイカットのカッコイイ安全靴でした。

「どう? ○○会社からの注文、出来た?」
「いや、まだ指定の寸法通りに出来ません」
「納期、近付いとるでな、宜しく」

とにかく仕事においては厳しい人でした。

俺は尊敬しているけど、たぶん、H主任は俺のことは嫌いなんだろうな、
ずっとそう思っていました。

社長に退職の意思を伝えた後に、H主任がとめてくれた時は本当に嬉しかったです。
仕事の最中に私を呼び出す社内放送が鳴って、指定の場所に行ったらH主任が居て、真剣に引き止めてくれて、ほんとに嬉しかったです。

懐かしいです☆

壬生君、これ、記念に持って帰りな。
辞めるときに渡された精密部品のサンプル、今でも手元にあります。
この会社にはもう主任は居ませんが、今また秦主任と話がしたいな〜

私の中では今でもカリスマです☆


posted by mibu at 03:29| Comment(2) | 日記
この記事へのコメント
そういう直接的な人がいるっていいですね。
僕はそういう唯一大切な「親しい農民画家」がいたけど、
2年前に天寿を全うされました。
ポカ〜ンと穴があいたままの状態…。
秦さんって独立されたんですか?
きっと逞しく、天性のプロ職されてるんでしょうね(経営も)。
前にも言いましたが、フル稼働して蓄財しまくっちゃえば…。
そうです、冬季は“出稼ぎ”でも何でもいいから――。
そして60くらいから「ひがし」だけで、猟もしながら悠々と…。
そのせいか(私的に)、
いま、秦さんをお訪ねしてみようかなって、
ふっと思いシュプールの、
そんな「人生」の1ページなんかなって読んだのでした。
通い合った「製品(パーツ?)」の置き土産、
なんだか「心のカギ」になりそうですね。
ヒロさんが拝して認めた、価値という絆――。
リニア工事に負けず、秦さん存在「プラス指向」スイッチままで、
どうか頑張ってください。

(晩秋の何だか過剰に騒々しい、関係ない何やらの記念日)






Posted by ヤヤヤッの爺 at 2019年11月10日 10:19
ヤヤヤッの爺さんへ
壬生です。
クロダ精機(株)を辞めてから秦主任と連絡を取っていませんので、今はどこの会社で働いているのかは分かりません。
ただ、あの当時、見せていただいた仕事に対する熱意とストイックな姿勢は私の脳裏にくっきりと刻み込まれています。
社会人なりたての頃に、あのような上司に恵まれたことは自分はラッキーだったと思います。
やりたいことを仕事にしよう、そうしないといけないって思わせてくれました。
壬生より
Posted by 壬生 at 2019年11月15日 17:32
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