2020年03月23日

焦りは禁物


ジビエ事業

どうすれば軌道に乗るか、ビジョンは描けているのですが、なかなか波に乗れません。

自分が鹿肉を使った料理をしてきたから、どういう状態で手渡されたいかが分かる。
丁寧なトリミング☆
膜と筋は、取れるだけ取る。

販売サイト用の商品写真

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でも・・・
予定通りに行かないのが人生の常。
焦っているときに客観的な判断を選択できるかどうか・・・

鹿の食肉処理センターの完成納期が大幅に遅れたことで、予定していた展開が狂いました。
民宿の閑散期の冬場に鹿肉販売(流通)の足場固めをする予定でしたが、先の理由で出来ませんでした。

つい先日、食肉処理センターがようやく完成しました。
お客さんが入り始める春が訪れ、畑作業も忙しくなります。

遅かった・・・

これから民宿の仕事と畑作業に時間を取られ、ジビエ事業に本腰を入れられません。

もどかしい状況ですが、
でも、予定通りに行かないのが人生の常。

今日・・・
焦っている自分を冷静に客観視して、割り切りました。

“今年はこういう年なんだ”

無計画のはずなのにミラクルが起こって上手くいく年もあれば、計画的に進めていたはずなのに上手く進まない年もあります。

今回のような、こういう年は、あまり無理をしない。

これまでの経験から、そう割り切りました。

“二兎を追う者は一兎をも得ず”
民宿とジビエ事業、どちらも一生懸命やろうとして、結果、どちらも中途半端になり、足を引っ張りあって、共倒れする。

今の状況の中で無理を押し通すと、この展開になります。
それが見えました。

これからの時期、例年通り、民宿と畑を一生懸命やります。

空いた時間をジビエ事業に費やします。
なので、鹿肉販売、今は大きくは展開出来ません。

すみません

今シーズン、民宿と畑作業が落ち着く晩秋から大きく動きます。
ジビエ事業は、それまで大きな動きは出来ません。

この村の猟友会と隣村の猟友会に、昨年末から集荷のお願いをしています。
まだか、まだか、と言われています。

恥ずかしいですが・・・

笑われますが・・・

まだです!!
と、秋まで押し通します。


posted by mibu at 22:48| Comment(6) | 日記

2020年02月20日

コンセプト


いなだにジビエ!!!

どーも、この度、野生鹿の食肉処理センター “伊那谷ジビエ” をオープンしました、センター長の壬生と申します。
宜しくお願い致します。

ロゴ!!

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てっ、
予定では、今頃もうオープンしているはずだったんですけどね。

まだできていません!

施工を依頼した業者さんの方で予定に遅れが出てしまい、3月中旬オープンに変更しました。
ロゴはすでに完成していますけどね☆

業者さんだけのせいではなく、私自身の準備もだいぶ遅れていますので、ちょうど良かったと肯定的に捉えています。

今回、新たに始めるジビエ事業、
本気なんですよね。

コンセプトはこれです。

“駆除したら食べる”

それが当たり前の社会を作ります。


今まで私のブログを読んでくれている方は、私が何を言っているのか理解していただけると思います。
ですが、初めて読んだ方は、私が何を言っているのか分からないと思います。

ですので、改めて、想いをここに書きます。

日本中で鹿は年々増え続け、そのために農林業への被害が拡大しています。
そのため、各地の自治体は鹿の駆除を行っています。
駆除を実行するのは、自治体から駆除の要請(許可)を受けた、各地の猟友会(猟師)です。
問題は鹿を駆除した後です。
ほとんどがゴミと同列に廃棄処分されます。
※鹿が増え続ける理由や駆除の根拠となる数値データは、前回のブログで書いています。


自分でよく自覚できていることですが、私は本当に面倒くさい性格なんです。

駄目だと思ったら駄目なんです。

この土地へ移住してきて今年で17年目になりますが、移住後、数年経って、駆除した鹿をほとんど廃棄しているという現状を認識したときに、

これはダメだ・・・

って思いました。

8年前に私は今の体験型民宿をスタートしました。
始めた頃も今も、そしてこれからも
コンセプトは変わりません。

“都会の子供たちの田舎になりたい”

これが
この宿を始めようと思った私の原動力です。
コンセプトです。


この民宿は、未来を担う子供たちにとって、学びの多い民宿でなければなりません。

経済的に豊かになる前の日本人が持っていた価値観、経済的豊かさの代償として失ってしまったものはなにか、学ぶとは何か、知恵とは何か、感謝とは何か、自立とは何か、命とは何か、自分とは何か、

幸い、まだ地方にはそれを拾うチャンスが残っていて、なんとか次世代に考えるきっかけを与えたいと思っています。

だからこそ、地方は学びの多い田舎のままであって欲しいんです。

鹿を駆除する必要があるのは理解しています。
当然です。
やらなければなりません。

そのあとなんです・・・

廃棄処分はダメです。

米を作り、野菜を作り、都会の人間の体を育てているのは田舎です。
動物にしろ、魚にしろ、野菜にしろ、米にしろ、他の生き物を食べて人間は生きています。

それを子供たちに教えたときに、学校の先生よりも説得力がある存在でなければいけないんです。

鹿を駆除したら、穴を掘って埋めてるんだよ、
私は子供たちに教えたくないです。

食べ物を粗末にしたらいけないんだよ
感謝しないといけないんだよ
命は大事にしないといけないんだよ

“駆除したら食べる”

それが当たり前の社会を作ります。


posted by mibu at 20:23| Comment(4) | 日記

2020年01月05日

123億円


123億円、宝くじで当たりました☆
・・・
・・・

はい、ウソです。ごめんなさい(笑)

正月三が日も過ぎ、ご挨拶が遅れてしまいました。
遅ればせながら、明けましておめでとうございます☆

私は正月三が日、ほとんど家にこもっておりました。
元旦の自治会の新年会と朝の熊五郎の散歩に外に出たくらいで、あとはずっと自分の部屋にこもっておりました。

いや〜
腰痛いわ〜
砂払温泉の電気風呂に入りたいわ〜
でも年始は混んでるから、まだ行きたくないわ〜
・・・
・・・


正月三が日、ジビエ事業に夢を膨らませ、戦略を練っておりました☆

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民宿業は、これから宿周辺でのリニア工事の本格着工により下火になります。
現在38歳なので、もう40歳間近です。

人生を掛けた勝負に出ます。

今年は激動の年になりそうだな〜。
金融機関から借金をしてジビエ事業をスタートします。
(当初は50万円を借りる予定でしたが、金融機関と話を進める中で100万円借りることにしました)

事業計画をしっかり立てて利益を追求していくことになります。
これまでのように、“やりがい” や “自分らしさ” で運営してきた民宿業とは異なる景色を見ることになります。

利益を出せる事業計画が描けました。

もともと感覚や直観力には自信があるのですが、ちゃんと数字による裏付けを加える作業をしました。
下火になるとはいえ、民宿業は今後も続けますので、今年から民宿業とジビエ事業を両立していくことになります。


●新たなジビエ事業に費やす時間があるの?
と思われるかもしれませんが、あります。

以前にブログで書いたかもしれませんが、これまで冬場のお客さんが入らない時期の4ヵ月間は遊んで暮らしていました。
春先と晩秋の時期にもお客さんが入らない日が多いことを考えると、プラス半月の4ヵ月半は、毎年遊んでいます。
それでも年間の事業収支は黒字でした。
ギリギリの黒字でしたが、お金を追いかけることが嫌いなので、無理に働こうとは思いませんでした。

お客さんが入らない4ヵ月半は遊んで過ごしていました。
楽しかったです。

今年からは、遊んでいた4ヵ月半をジビエ事業に費やします。
会社に勤めた場合と同等レベルで新たに使える労働時間を算出しました。

1日8時間労働×月20日間勤務×4ヶ月半=720時間

私には年間720時間、ジビエ事業に費やせる時間があります。


●1頭を商品化する時間を算出します。

一次処理(内臓出し、剥皮):1.5時間
二次処理(解体、精肉、パッキング):8.5時間
副産物処理(ペットフード等):2時間
計12時間

一頭の商品化処理に12時間が必要になります。
720時間あるので60頭の処理が可能です。

売上−経費=利益

借金をする以上、必ず利益を出さなければなりません。
※借金をしなくても事業を継続するためには利益を出さなければなりません

試算に試算を重ね、利益が出る収支モデルが確立できました。

1頭平均3万円の売上×年間の売上頭数60頭=180万円
年間経費(減価償却費、人件費含む)=150万円

このモデルで年間30万円の利益が出ます。
ブログではざっくりとした説明ですが、緻密な積算をした収支計画書は手元にあります。
個体平均重量を35Kgで歩留り30%で計算しました。
まだお見せすることが出来ません、すみません。
※実際よりも厳しめ(不利)に計算しています

個人でジビエ事業に踏み込む場合、黒字 or 赤字 の “分岐点” になるのは、“1頭3万円で60頭販売”と見ました。
これが私が行き着いた売上課題です。
これが達成できれば、個人事業レベルでのジビエ事業で黒字可能です。


●本当に1頭で3万円分の売上があるの?
と思われるかもしれませんが、可能です。

これまで鹿を解体するたびに個体重量、解体後の部位別重量をデータに残してきました。
背ロースのような高級部位からスネ肉のような廉価部位、内ロースやタンといった希少部位、ペットフード用部位など、個体あたりの部位別重量データを持っています。
部位別に販売単価を設定し、1頭当たりの売上を算出しています。

現在、実際に鹿肉販売を行っている事業体の部位別販売価格をインターネットで収集できる範囲内で集めて分析しました。
※行政が運営に関わっている事業体の場合、採算度外視のデタラメな価格設定をすることがあるので、あくまで完全に民間で運営している事業体を対象に調査しました。

予め私が設定していた部位別の販売価格設定と大きな差はありませんでした。
私が設定した価格設定の方が若干安い程度です。
鹿1頭から3万円分の売上を出すことは可能です。


●この地域で1年間に60頭の鹿を集めることが出来るの?
はい、可能です。

私が暮らす豊丘村、この村の猟友会資料より、平成30年度に捕獲された鹿は134頭です。
しかも私が居る地域は、隣村と隣接している村境の場所に位置しています。
二つの村からの集荷を見込んだ場合、集荷対象となる鹿は200頭以上います。
うち冬場を中心に60頭を集荷する計画です。
そうはいっても、冬場以外、民宿の繁忙期にも受け入れせざるを得ない場合は必ずあります。
そういうときは師匠を頼ります。
先日、師匠に話をしました。

「冬場を中心に年間で60頭の鹿を集荷したいです、でも民宿が忙しいときはどうしても動けません」
「お前が本気でやるなら、俺はいくらでも協力してやるぞ」
「ありがとうございます」

民宿繁忙期の鹿の受け入れは師匠にお願いします。
もちろん、年間収支計画の経費の中には人件費も入れているので、その中でお支払いします。


●毎年、継続的に鹿はたくさん獲れるの?
いやいや、増えすぎて日本中、困っているんです。

環境省が平成元年から平成27年までの鹿の個体数調査の結果報告を出したのですが、なんと25年間で約10倍に増加しているんです。

個体数10倍-2.jpg

平成元年の約30万頭から、平成25年には約300万頭(10倍)に増えているんですよ。
25年間で約10倍の爆発的な激増って、普通は考えられないような異常事態です。


●鹿はなんでこんなに激増したの?
はい、それは山間集落から人が激減したことが大きな理由です(個人的見解)

鹿の激増の理由として、よく言われる理由は次の3つです。
1、オオカミの絶滅
2、人工林の拡大
3、温暖化

まず1について、日本列島各地には、かつてオオカミが生息していました。
生態系の頂点に君臨する存在でした。鹿を襲い、捕食していたことでしょう。
ただ、ニホンオオカミが絶滅したのは、1905年ですよ。
ここ数十年の鹿の激増との因果関係はどうも薄いです。

2について、自然林をスギやヒノキなどの人工林に変遷させる過程で、一旦、草地になります。
それは鹿の格好のエサ場になります。育ち始めた幼木も鹿にとってはエサとなったでしょう。
ただ、それを盛んに行ったのは昭和後期までの話で、平成に入ってからは減少の一途をたどっています。
一因ではあると思いますが、これもここ数十年の鹿の激増との因果関係の主因ではないと思います。

3について、近年、生態系のバランスが狂うと、なんでもかんでも温暖化に結び付けようとします。
確かに温暖化の影響はあるでしょう。
もともと温暖な地域に生息していた動植物が北上してくる。
それはもちろんあると思います。
リンゴの生産が盛んな長野県ですが、数十年後にはミカンの産地になるんじゃないかなと個人的には思っています。
小鹿は積雪に弱く、従来、冬を越せずに自然死していた小鹿が、温暖化により冬を越せるようになったために鹿の個体数が激増したという分析結果がありますが、それは積雪が盛んな地域だけで起きている現象なら納得出来ます。
でも、もともと積雪の少ない九州でも鹿が激増しています。
なので、一因ではあると思いますが主因ではないと思います。


●私が考える主因は、山間集落からの人口の激減です。

やはり野生動物っていうのは、人が怖いんですよ。
※奈良の鹿や日光の猿のように、餌付けされてしまった場合は別ですよ

田畑を耕作し、山林を管理することで、里へ下りてこようとする野生動物を威嚇していたのだと思います。
単純にそれが今は難しくなっているんです。
山間集落で野生動物への威嚇が機能していない。

原因は山間集落から人が激減しているからです。
特に若い世代の減少が著しい。

私が住んでいる地域を例に挙げましょう。
これは村のホームページから入手した統計資料です。
古いですが、これが一番最新の統計資料でした。

昭和50年から平成23年までの村内の地区別人口推移を表した統計資料です。
同じ村の中でも、山間部を“上段(うわだん)”、人口密集地を“下段(しただん)” という呼び方をします。
私が暮らしている地区はまさに “上段(うわだん)” の壬生沢区です。
それに対して役場があるのは “下段(しただん)” の田村区です。

見てみましょう。

山間部人口減-2.jpg

昭和50年から平成23年までの人口推移を比較した場合、“下段(しただん)” の田村区は 9%の人口減であるのに対して、“上段(うわだん)” の壬生沢区は 39%の人口減です。
同じ村の中でも山間部と人口密集地で人口減少の比率がこれだけ顕著なんです。
これはこの村だけの問題ではなく、日本中で抱えている問題です。

“上段(うわだん)” でこれだけ人が激減すれば、そりゃ、鹿は激増するわい。

人が去った土地は鹿にとっての新たな生息地となります。
生息域の拡大は生息数の増加を意味します。
田んぼであれ畑であれ、耕作放棄地は草地となります。
鹿にとっては格好のエサ場となり、しかも宿敵の人間がいない。
鹿からしたら新大陸を発見したような心境でしょう。
ヨッシャ―!!
ここでエサを食いまくって、子供作りまくるぞー!!

25年間で10倍というとんでもない激増をした主因は、これでしょうね。


●ジビエ事業って可能性あるの?
はい、大いに夢があります。

これまでうちの民宿をご利用していただいたお客様からは、鹿肉料理、大好評です。
また鹿を食べたいという理由でリピーターになっていただけるお客様もいるくらいです。
世間では最近、鹿肉バーガーがロッテリアで好評を得ているというニュースをご存知の方も多いと思います。
販路開拓をこれからしていかなければなりませんが、健康志向やエコロジー、食育なんかと相まって、鹿肉の需要はこれからもっと拡大していくと予想しています。

鹿1頭3万円で60頭売上げれば、個人事業レベルでも採算が合うという話は先ほどしました。
では、今現在、どれだけのポテンシャルを秘めているかを考察していきます。

捕獲数-3.jpg

環境省が公表した資料によると、平成30年度に捕獲された鹿は56万頭です。
うち食用肉やペットフードとして現在利用されているのは9%です。

ですので、利用されずに廃棄されている鹿は56万頭のうち91%にあたる51万頭です。
51万頭全てが利用可能な訳ではありません。
病気に感染していた個体、銃猟捕獲時に腹部に銃弾が入ってしまった個体、罠猟捕獲時に発見した時点で死亡していた個体、これらは利用できません。
これら利用できない個体が2割相当発生すると仮定します。
すると利用できる個体は51万頭中の8割、41万頭になります。

この41万頭を無駄なく全て利用できる仕組みを作れば、123億円の売上が生まれます。

ただ、相手は畜産ではなく野生動物です。
環境変化や国の捕獲方針により、市場流通量が不安定な代物です。

専業としてのジビエ事業よりも、兼業としてのジビエ事業の方が普及するのではないかというのが、今の私の考えです。

まずは私が身をもって実践します。

●個人事業レベルでのジビエ事業なので、保健所の許可がギリギリ下りるコンパクトな施設で構わない。
●開業費用を400万円以内に抑える。
●ジビエ事業へ費やす時間は年間720時間を確保する(忙しければ人を雇うのもOK)。

このモデルで採算が合うように結果を出します。

あとは、裏に隠れている123億円の潜在的な売上を、表舞台にどう引っ張り出してくるかです。
当然、私一人ではできません。
私クラスの変態的な情熱を持った人間がたくさん必要になります。

個人事業で “1頭3万円で60頭販売”
これを現在廃棄されている利用可能な鹿41万頭に当てはめた場合、6,833人が必要になります。

・・・
・・・

変態が

あと6,833人必要なんです・・・



日本各地の山間集落へ・・・

移住者よ・・・

ウェルカム☆


景気よく将来展望を語ってみました。
本年も宜しくお願いいたします。

農家民宿ひがし
壬生紘彰

posted by mibu at 00:22| Comment(4) | 日記